
ついつい余計な買い物をしてしまう。

無駄な買い物を気づかぬうちにしてしまう。
このようなケースに陥る人は珍しくありません。
今回、これらを防ぐために、無駄遣いの罠について解説します。
余計な買い物をしてしまう人は是非参考にしてみてくださいね。
誰もが陥りやすい無駄遣いの罠
なぜ人は無駄遣いしてしまうのでしょうか。
この問いについて、行動経済学が示す無駄遣いに陥る罠についてみていきましょう。
行動経済学
日常生活における短な経済行動について心理学を交えて分析する。
行動経済学理論は、マーケティングや広告などビジネスにおいて非常に大きな役割を担う。
プロスペクト理論
人は得をすることよりも損失を嫌う傾向にあります。
このことをプロペクト理論(損失回避)といいます。
この理論はあらゆるマーケティングに使われており、無駄な買い物をさせる原因にもなるのです。
そんなプロペクト理論を使ったマーケティングをいくつか紹介します。
無料キャンペーン
無駄遣いの理由の上位にあるのがこの無料の罠です。
例えば、2000円以上購入で送料無料というように、本来必要のないものまで購入させるケースです。
トータルの出費額が増えているにもかかわらず、送料が無料になって得をしていると感じる人も少なくないでしょう。
他にも、数ヶ月間無料というサブスクに加入して、その期間終了後、他社でさらにお得なサービスが出ても乗り換えない人もいるでしょう。
ひどい場合は、無料期間終了後、そのサービスを使っていないにもかかわらず、加入し続けている人も見受けられます。
これらも気づかぬうちに無駄遣いをしてしまう典型例です。
ポイント付加
企業側は消費者の購買意欲を高めるために、ポイントサービスを導入しています。
企業側からポイントの有効期限が切れるといったメッセージが届き、買うつもりのなかったものを買う人が見受けられます。
このマーケティングの仕組みを理解していれば、余計な買い物を防ぐことに繋がります。
生命保険
保険加入後、入院しなかった場合、支払った保険料が掛け捨てではなく、全額戻るというものがあります。
この類の保険は入院した場合、入院保険金を受け取る事が出来ますが、先に受取りをした入院保険金を将来支払われる保険金から差し引かれるのです。
入院してもしなくても支払った保険料がただ戻るという仕組みです。
お金の価値で考えると、長期的には低下するにもかかわらず、結構な損失をしていることにすら気づかない人が多く見受けられます。
人は、現在志向バイアスにより、将来的な利益よりも、目先の損を優先しがちな心理を意味します。
目先の損失を避けて、将来の損失をより大きなものにしてしまわぬよう、自分に必要な保険の知識もしっかりと身につけておくべきです。
フレーミング効果
同じ内容でも表現によって印象が変わるのがフレーミング効果です。
例えば、
- 満足度90%の商品
- 10人に一人は満足できない商品
この二つの選択肢は全く同じですが、受け手に与える印象が異なっています。
他にも、有効成分2g配合を2000mg配合と表したり、
月々5千円のサプリメントを1日たったの160円と表したり、フレーミング効果を使ったマーケティングは世に溢れています。
極端回避性
人は極端な選択肢を排除する傾向にあります。
例えば、下記の3つのPCが店頭に並んでいる場合を考えてみます。
- 格安のPC
- 通常スペックのPC
- ハイスペックの高額PC
この3つの商品が並んでいる場合、1番安い商品はそれだけでクオリティに問題があるように見えてしまいます。
一方で、ハイスペックの高額な商品は心理的ハードルが上がります。
そこで選ばれやすいのが通常スペックの中間グレードのものになるというのが極端回避性です。
店側にすれば、一番売りたい商品の上にワンランク上位の商品を置けばよいのです。
ハイスペックすぎる高価な家電製品が通常スペックの商品と並んでいるのは、極端回避性を上手に利用している例といえるでしょう。
売り手側の戦略を考えよう
今回は、行動経済学に基づいて無駄遣いを深掘りしました。
行動経済学とマーケティングを学べば必然的に今回紹介した罠にハマりにくくなります。
また、マネーリテラシーを学べば、日々の生活に反映され、確実に今よりも豊かな人生へと導いてくれるでしょう。
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